「森にかよう道」づくりを仕事にできたらいいな、と思う。

「はにわの森」を始めた2018年、100mほどの小道を作った。
チェーンソーと草刈り機を使って、敷地内を流れる小川沿いに森を拓いた。
その道をこれまで、1000人を超える人たち
が歩き、森にかよってくれた。
10月18日の「ツリーハウスおひろめ会」、またたくさんの方が森にかよってくれる。

<ツリーハウスおひろめ会@はにわの森
>
こんな県境の水源地まで、本当にありがたい。
こちらはもう肌寒いので、フリースを羽織って来て欲しい。
ちょうど秋祭りも近いし、郷土料理「こけら寿司」でおもてなしをしたい。

そんなことを、地域のおやじさんと話しながらシイラをさばく。
わずか十数世帯のため、冷蔵技術が進んで生食可でも、塩をふる。
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最近「手塩にかけて育てる」という言葉を使わない、自然にそんな話にもなった。
「暮らし」が息づいた馴染みやすい言葉だな、と思う。
そんな里山での「暮らしが学校」だと教えてくれた団体は、いま苦境に立っている。
<グリーンウッド自然体験教育センター>
山村留学を34年も続け、「森にかよう道」を整備しつづけてきた。
田舎の教育力への渇望はまた盛り上がりを見せ、「地域みらい留学」という名で仕立て直されている。
<withコロナの事態の地域で暮らしを学ぶこと>
僭越ながら、地元でも同取組を進めるサポートにあたり、調べてみるとオンラインコンテンツの洗練に驚かされた。
もはや都市と田舎という構図がなくなり、好きな場所で好きな暮らしをデザインできる。
海や森が近くにある里山の暮らしを師と仰ぎ、縁のある地域社会を学びの場とし、最新情報はインターネットで入手する。
分散型の持続可能な社会の生涯学習環境整備は、実はもう完成している気がする。
私が通っていた「真庭なりわい塾」でも、コロナ禍を逆手にとり、優れたオピニオンリーダーたちをつないだオンライン講座が開かれている。
<真庭なりわい塾オンライン講座>
第1回目は農業史が専門の藤原先生だった。
これはチャンスと読んでみた「ナチスのキッチン」。
こんなところでセントラルキッチン論が出てこようとは、人生どう転ぶか分からない。
イスラエルのキブツ(集団農場)での生活では、効率化のためセントラルキッチンがあった。
個人以上家族未満の村社会が同じ釜の飯を食う、懐かしい話だった。
ちょうど昨日の魚河岸に似た工場的な空間が台所裏にあり、そこが私の持ち場だった。
たった十数世帯のため「手塩にかける」こと、いまもやっていることは少しも変わらない。
田舎では「地域にあるソレから世界を見通せる力」が身につくと、「逆境の中に身を置くことで成長する」と、先に紹介した動画で話されていたが、自分の経験から妙に納得した。
「森にかよう道」の、道中ではそんな話もできたらいいなと思う。
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